まちづくりという検索結果と地域活性化という記事数から透けて見える地方創生の意識差

まちづくり勝手に研究

地方創生という政治テーマを通じて、「地域活性化」「まちづくり」というキーワードがたくさんの人たちによって論じられています。今回、それを検索結果の比較を通じて何か出てこないかな、と軽く調査をしてみました。

対象は「街おこし」「まちおこし」「まちづくり」「地域活性化」「地方創生」。そして、直接的ではないですが、今後の日本の地域活性化では欠かせないテーマになるであろう「インバウンド」の7つ。

まず、それぞれのことばからイメージされる地方創生とは何か、軽く考えてみます。

◆街おこし:
地域の文化や経済を活性化させること。だそうです(byウイキペディア)。検索結果上位を俯瞰してみると、映画や何らかの商品をもとに、地域に人を呼び込んだろ、売り上げを上げたろ、という傾向が見えます。

◆まちおこし:
漢字表記の「街おこし」同様の定義ですが、検索上位では特産品で活性化するものと、そういった活動を行う地域密着型の組織が半々になってきます。

◆街づくり:
さらに良い生活が送れるように、ハードとソフトの両面から改善を図ろうとするプロセス。だそうです(byウイキペディア)。公共のページが多くトップに出てきて、都市計画、都市開発というような、インフラのしくみづくりの傾向が見えます。

◆まちづくり:
漢字表記と同じ内容ですが、都市計画カラーがはっきりしてるような。

◆地域活性化
地域(地方)が、経済力や人々の意欲を(再び)向上させたり、人口を維持したり(再び)増やしたりするために行う諸活動のことである。だそうです(byウイキペディア)。検索結果はガチで政策色が強くなりますが、その担い手をあっせんする団体なども上位に表示されています。

◆地方創生
第2次安倍政権で掲げられた、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策だそうです(byウイキペディア)。検索結果はやっぱり政策アピールのオンパレードとなりました。

◆インバウンド
外国人が訪れてくる旅行のこと。だそうです(byウイキペディア)。観光庁系の見本市みたいなイベント情報と、そもそも「インバウンドってなに?」みたいな解説が多い検索結果でした。

 

これらのキーワードを、グーグル検索結果と日経新聞の過去1年間の記事数での比較をしてみると、、

となりました。

*グーグルは、その単語に対してヒットした件数。
*日経新聞は、2016年8月~2017年8月の1年間でその単語が含まれる記事総数。

 

◆「まちづくり」がグーグルでも日経新聞でもトップ
「まちづくり」のグーグル検索件数は圧倒的です。日経新聞のキーワードも「まちづくり」が「街づくり」と同数でトップ。日経新聞では「まちづくり」と「街づくり」を同一視しているようですが、「街おこし」と「まちおこし」はベツモノとして扱われています。

 

◆日経新聞の結果にフォーカスしてみると、「地方創生」
いっぽう、日経新聞は経済特化型のメディアなので、「地方創生」が「まちづくり」にせまる多さですが、「インバウンド」がさらに上をいくヒット数で、面白い結果ではないか、と思いました。

 

◆経済発展がひとつの目印になるとしたら
これらの結果は、たくさんの推定をつくることができて非常におもしろいですね。地域活性化をどうしようか、と迷う人は、ひとまず何個かのキーワードを使って検索をかけますが、誰もが使う単語が「まちづくり」なのではないか、とか。

経済振興を考えると、政策はお金の流れの方向性が定まるので、そこに群がる人たちの注目=地域振興のトレンドであると推定できる。となると、今後の地域活性化は「インバウンド」が代名詞たりうるのではないか、とか。

そもそもこういったキーワードを検索する人たちって、実はお役所の人が圧倒的に多いのではないか、とか。それぞれの単語でヒットする結果が、行政や政策のものが圧倒的で、一般の人や地域活性化に携わる人たちの積極層がそれほど頻繁にアクセスしてるわけではないだろうに、とか。

いろいろと分かった気になった調査でした。

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