アメリカのパブリックリレーションズの強豪校をさがしてみると、意外な巨人がいた

パブリックリレーションズ定義補足

パブリックリレーションズの本場・アメリカでは、全米規模で大学同士がリアルな企業の年間PRキャンペーンを考案するコンテストを実施していて、毎年だいたい60校が覇を競い合っています。ベイトマン・ケーススタディ・コンペティション(Bateman Competition)というのがそれで、運営母体は全米PR協会(Public Relations Society of America; PRSA)の学生部会である全米学生PR協会(Public Relations Student Society of America; PRSSA)によるもの。わたしも学生時代はPRSSAメンバーとして参加しましたが、弱小チャプターだったので、入賞には至らなかった苦い経験があります。

Public Relations Student Society of America; PRSSA
http://prssa.prsa.org/

Bateman Competition
http://prssa.prsa.org/scholarships-and-competitions/bateman-competition/

◆勝手にランキングを作ってみました

過去10年の受賞・入賞歴から、その回数とランクをポイント化して、入賞常連校上位5校と、入賞率50%以上の5校を抽出してみました。ここではスペースが足らないので、直近5年分を掲載します(ポイント換算は過去10年分)。
1:1位を獲得=300pts
2:2位を獲得=200pts
3:3位を獲得=100pts
H:入賞を獲得(1年度10校程度)=1pts
2H:複数チームが同時入賞を獲得
[table id=3 /]
*ポイント設定ではほかの学校が上位になっていたりしましたが、特に下位5校は入賞回数を重視して順位を絞り込んであります(実質順位はもっと下、というのもあります)。

◆ニューオーリンズのロヨラ大学が圧倒的な成果

何気に名門校が名を連ねていますが、ウエスタンケンタッキー、ユタバレー、リー、ロヨラ大学は中堅です。トップのロヨラ大学はこの分野では過去10年で5回も1位を取る強豪で、どんな指導法をしているのか、とても気になります。学生ならこのチームに入りたいと思うでしょう。名門大学を抑えての入賞は、単一テーマではさまざまな分野で起こっていることで、必ずしも名門大学がトップを取るとは限らないのがアメリカの面白いところでもあります。

 

◆上位10校でパブリックリレーションズ専門課程はわずかに4校

ロヨラ大学でのパブリックリレーションズは、ストラテジックコミュニケーションというくくりで、宣伝学とあわせて現実主義的なプログラム構成が図られています。

上位10校のコミュニケーション学部を調べてみると、パブリックリレーションズの専門課程があるのはロヨラも含めればわずかに4つ。あとはジャーナリズムカラーの強いコミュニケーション学部というくくりで、勉強する範囲も広範囲にしているところが多いです。自分でテーマを定めて絞り込んで学ばなければいけない、という強い自主性が求められる学部のところが多い。パブリックリレーションズを専門化していても勝てない環境は、本場アメリカといえどもまだまだ研究段階でかつ体系化により時間がかかる分野であることを示しているのかもしれません。それでもパブリックリレーションズを学んだ内容を全国レベルで競い合う環境が長くあることは、コミュニケーションの体系化をすすめる絶好の環境でもあることを示しています。こういったところで学んだ人が、もっともっと日本に来てくれれば、と思います。