知ってもらうアウェアネスとハッピーな結果Win-Win状態をめざす(パブリックリレーションズ定義補足)

PR101

パブリックリレーションズの定義にあったキーワード「相互に有益な関係」(★解説記事:相互に有益な関係とは:パブリックリレーションズ定義補足http://pr401.com/?p=234)を得るには、とにもかくにもまず知ってもらうことが必要です。コミュニケーション学ではこれを「Awareness(アウェアネス)」といい、その結果もたらされる双方にとってハッピーな状態を「Win-Winの関係」といいます。パブリックリレーションズも当然ながら、この状態を目指すわけです。

ファーストコンタクト;Awareness(アウェアネス)

伝えたいパブリックにコンタクトを取る方法は、いくらでもありますね。

・広告・宣伝
・テレビCM
・新聞記事による紹介
・テレビや雑誌による紹介
・マーケティング
・セールスプロモーション

アプローチ方法が具体的で、だれにもわかりやすいことは確かですが、パブリックリレーションズの目標である「相互に有益な関係」を勝ち取り、「Win-Winの関係」を築くためにはフィードバックをとり、双方向でコミュニケーションを取ることが前提となります。ゆえに、すべてのアプローチにフィードバックを受け付ける窓口として、以下のような手法を複合させます。

・出口調査
・視聴率調査
・時系列売上高調査
・印象調査
・ブランディング調査
・商品開発アンケート

この、フィードバックを取らないと、情報は自分たちの都合のいい情報だけを届ける一方通行的なものになります。

Awarenessは和訳すると「知る」「気づく」ですが、マーケティングメソッドではさらに細かくAIDMAモデルとして認知されています。

A: Attention(その製品の存在を知る)

I: Interest (興味を持つ)

D: Desire(ほしいと思う)

M: Memory(記憶にとどめる)

A: Action(購買行動をとる)

このうち、Attentionを認知段階、Interest、DesireおよびMemoryを感情段階、Actionを行動段階区別しています。

ただしこれはコンタクト後の相手パブリックの結論のみ定義したものなので、フィードバックがどうなっているのか、双方向コミュニケーションがどうなっているのかはわかりません。ファーストコンタクトについての定義理解をあまり深堀りしすぎないこともポイントです。

Awarenessキャンペーンで求めるもの

パブリックリレーションズでは、Awarenessを目的としたキャンペーンが多用されます。基本的には「知ってもらう」程度のレベルで対象パブリックにどうコンタクトを取るのか、という視点からおこされるものばかりです。しかし、ストラテジックコミュニケーションを志向する昨今では、マーケティングで採用するAIDMAモデルの検証のように、「知ってもらう」「気づいてもらう」先にどんなアクションが引き起こされるかをより詳細に分析し、求めていくことがプログラム化される傾向にあります。

もともとのAwarenessキャンペーンはソフトな気づきを与える傾向でしたが、それはたいていの場合、1年以上複数年かけておこなうキャンペーンの第一歩的な視点がありましたので、ゆっくりとじわじわと浸透を目指す場合、1つのフィードバックに多くを求める方策は得策ではなく、目指す目標により使い分けることが妥当だと言っていいでしょう。

Win-Winモデル

コミュニケーションの結果、双方がハッピーな結末になることをコミュニケーション学ではWin-Winモデル、といいます。

Step1:Awareness(まず、知ってもらう)

Step2:Mutual Communication(相互理解を達成する)

Step3:Win-Win Relations(両者がハッピーになる)

このモデルを達成するには、相手の考えや感じたことを傾聴し、妥協点や共感ポイントをひとつでも多く作っていかなければなりません。また、どの段階でWin-Winになったかを判断するのもキャンペーンによりますので、このモデルだけをクローズアップし、論じ合うのはテーマとして広すぎるかもしれません。しかし、ファジーではありますが、パブリックリレーションズは相手のパブリックと共存の道を作るこのモデル構築こそが理想の結論であることは確かです。

タイトルとURLをコピーしました