このページでは、PR401の解説において頻繁に使う重要な用語の定義をまとめてみます。
コミュニケーション戦略構築のための前提
経営ビジョンがあり、それを実現するために経営戦略を定め、その具体的な実効策として経営戦術を定める組織であることが必要です。コミュニケーション戦略は、経営戦略を補助する個別戦略のひとつであり、情報発信を全体的に統括する指標となるものとします。
情報発信を経営面から見るようになると、「戦略」「戦術」の区別がしっかりとできていないと、実行のときに混乱することが多くなるでしょう。ここでは用語を経営フローに沿って定義していきます。
経営活動で使われる3つの用語
経営ビジョン、経営戦略、経営戦術がそれにあたります。
会社はまず、世の中でどのような理想を持った事業をして何を実現するのかを言葉にしています(経営ビジョン)。そして、それを「できること」から計画を考察したものをつくり(経営戦略)、その達成のために具体的にどういう手段を取るのか(経営戦術)定義し、実行するという流れになります。
経営ビジョン
↓
経営戦略
↓
経営戦術
これらの設定において、しかしたくさんの同義語が和洋含めてたくさんありますので、それぞれの用語別に定義化しながら、同義語も集約してみました。
経営ビジョン
「みんなが笑顔になる社会づくりを目指す」というような、すべての考え方の規範となるもの。理想論に近くどちらかというと一般論的な表現におちつく。当然ですが、実現を前提としたフレーズです。ゆえにシソーラスで「空想」「夢想」「非現実的な憧れ」というような、実現につながりにくいイメージの用語は除外しました。
将来の自画像 | 未来像(将来像) | 展望 | 願い | 理想を追う |
将来展望 | 未来予想図 | あるべき姿 | 望み | 理想的イメージ |
将来イメージ | 未来構想(将来構想) | 理念 | 遠望 | |
企業理念 | 近未来図 | 希望 | 経営理念 |
経営戦略
経営戦略とは、長期的視点に立って、「今後自社はどうなりたいのか?」、「その姿を実現するためにできることは何か?」を具体化させ、シナリオとして組み立てることです。「今後自社はどうなりたいのか?」、というのは、経営ビジョンをもとに考察されるものです。「モビリティ社会を達成するために、私たちはまず自動車販売でトップシェアをとり、中核技術を家電製品など別ジャンルに波及させ、市場で広く支持される体制を築いていきたいと思います」というようなまとめ方をしますが、方向性を具体化することが重要です。
アウトライン | 筋書き | 手口 | 草案 | 方向性 |
グランドデザイン | 軍略 | 術策 | 大局 | 方策 |
シナリオ | 計略 | 将来図 | 大筋 | 方針 |
スキーム | 構図 | 将来像 | 大綱 | 謀 |
ストラテジー | 構想 | 青写真 | 大枠 | 謀計 |
フォーマット | 綱領 | 設計思想 | 段取り | 謀略 |
マスタープラン | 骨格 | 戦法 | 調略 | 未来図 |
絵を描く | 骨組み | 全体構想 | 道 | 未来予想図 |
基本構想 | 策謀 | 全体像 | 道筋 | 枠 |
基本的枠組み | 策略 | 全容 | 武略 | 枠組み |
機構 | 実相 | |||
機略 |
経営戦術
元々は軍事用語で、戦いでの勝利を目的に、戦略による指導のもと、個々の戦闘を計画・実行・達成するための方策をさします。経営計画、事業計画は数値や具体策を通じて目標設定をするので、戦術です。
アイデア | やり方 | 攻略法 | 手配 | 対応策 |
アプローチ | 一計 | 構図 | 手配り | 段取り |
あらすじ | 解決策 | 作戦 | 手法 | 秘術 |
からくり | 企画 | 作戦行動 | 手立て | 必勝法 |
ステップ | 技法 | 策 | 術 | 布石 |
タクティクス | 筋書き | 策戦 | 術計 | 武略 |
たくらみ | 軍事オペレーション | 策謀 | 進め方 | 兵術 |
テクニック | 軍事行動 | 仕掛け | 政策 | 兵法 |
ノウハウ | 軍事作戦 | 手の内 | 設計 | 方策 |
ハウツー | 軍術 | 手はず | 戦い方 | 方途 |
プラン | 計画 | 手口 | 戦法 | 方法 |
プロット | 見込み | 手際 | 組み立て | 妙案 |
ペテン | 原案 | 手順 | 想定計画 | 目標 |
マニュアル | 工作 | 手続き | 草案 | 立案す |
やり口 | 攻略術 | 手段 | 打ち合わせ | |
経営計画 | 事業計画 |