SNSが万能ではない・看板で成果を得た事例

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SNSの便利さは、多くの企業や個人に自己アピールの機会を与えたものの、SNSでアピールしても届かないターゲットを持つ場合にはまったくの役立たずになってしまう例も増えました。既存のチャンネルを見直し、成果につなげた例もあります。

チラシから看板へ

郊外にある、とある食品事業を展開している会社が直営している加工食品ショップの宣伝。チラシ中心だったのですが、車で来る人が圧倒的多数だったので、店舗の周辺に超大型のかんばんを設置し、運転中にも目にとまるように改善したところ、年間で50%超の売上アップを達成しました。

郊外の人たちは基本的に自動車で移動するので、生活はモビリティなしでは成り立たない状況です。こういう人たちに接触するには、

・ラジオ
・看板

というような、ふと目につくもの、ふと耳にするものを使うのが基本です。
この会社では、スーパーマーケットのように特売日を週末などに設定して、それに応じて新聞折り込みチラシを広範囲にわたって実施していましたが、いまいちの成果でした。

チラシの配布は都市部で行う以上に広範囲になり、ターゲットへのリーチ確率は著しく下がります。店の近くを通る人に知ってもらうという視点にシフトし、大きく目立つ看板でキャッチをとり、ファーストコンタクトの比率を上げる作戦に切り替えたものです。ただし、この作戦は、商品力がないと仇になります。わざわざ寄ったのに期待と違った、という感想が増えれば増えるほど、ブランド力は下がります。生活必需品というテーマだったので、ハズレ率は低い、という目論見から打った手でした。

オーソドックスな媒体を導入として活用する

ふと目にしたもの、耳にしたものから得られる無意識の印象は、意外とインパクトがあります。どんな人にも地元でふと目にするお店や企業の看板や、ラジオCMのCMソングなど、1つや2つは「なぜか覚えてしまっている広告」があるはずです。

看板は、無意識の印象をつけるにはもってこいのメディアであり、これをきっかけにQRコードを通じてクーポン配布や特売情報を見てもらう囲い込みにつなげていくのです。

中小企業での情報発信は、「Facebookをはじめよう」「ブログを書こう」という一大キャペーンをコンサルタントさまたちが行なっておりますが、

「何を誰に届けたいのか」
「何のための発信なのか」

というようなテーマがはっきりしないのに発信をしても、マルチデバイスの時代にあっては無駄足が多くなります。

売上アップは企業価値向上にもつながる、というマインドがあるか?

売り上げアップはショップの存続をかけた戦いであることは確かですが、ではそれが達成した先には何があるのかを考えたことはありますか?ショップの存在意義は何か?ということになります。このショップは農業生産法人の食品事業部直轄のショップであるので、その存在意義をしっかりと考える必要がありました。

そもそも、そのショップは自社ブランドの認知拡大を主目的に運営をしていたのでなおさらです。

この売り上げ成果も含めたブランドコントロールを当初は食品事業部の担当者が宣伝を兼務した形で担っていましたが、パブリックリレーションズが総括することになり、「企業価値向上」や「人材発掘」「ブランドイメージ向上」というような全体的な現状分析を加えたことで、「情報チャンネルが違う」という結論を導きだしたのです。

生活必需品であり、高級品である和牛の場合

この食品事業とは、実は黒毛和牛でした。牛肉は生活必需品でもあり、高級品でもあります。この会社の和牛はブランド力があったため、生活必需品というよりは高級品(嗜好品)としての販売のほうが向いていたようです。「高級品なのに、生活必需品に近い価格設定」という商品の再設定は、この会社の企業理念でもありました。売り上げを追うことも大事なのですが、理念と両立したうえでなければ、長くはつづきません。

チラシでの広告・宣伝は、生活必需品には最適ですが、高級品に使うとブランドイメージが崩れてしまいます。売れることは売れますが、期待した成果は別の方向に向いてしまうと、パブリックリレーションズは判断し、チラシによる販売から、看板で人目をひき、口コミによる拡大を主題にしたのです。

地方都市の口コミ力は、都市以上に広く、早く、根深く浸透するのは、誰もがご存じのはず。

成果を追いながら企業理念に通じる販売手法にシフトしたことが、結果を伴った例になりました。

 

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